旅行や仕事で遠出をしたとき、ほんの少しだけ車を利用したいときなど、車の一時利用を検討する人もいるかと思います。
車を借りる方法としてもっとも有名なのは、「レンタカー」です。
ただし、借りる際には注意しておくべきこともいくつかあります。
今回は、「レンタカー」の特徴や費用相場について、詳しくご紹介をしていきます。
「レンタカー」とは?
レンタカーとは、その名の通り「有償で貸し出す自動車」のことです。
また、車を貸し出すことで対価を受け取る事業自体のことも指しています。
日本のレンタカー事業は、道路運送法第80条において「自家用自動車有償貸渡業」と呼称されており、国土交通省の下部組織である運輸支局の許可を得られれば行うことが可能です。
ちなみに、レンタカーを借りる流れは、「ネットや電話で希望のレンタカー会社に連絡し、予約する」→「当日にレンタカーを借りる店舗に行き、手続きを済ませて借りる」だけです。
後は、返却期日までにレンタカーを店舗へ返却し、終了となります。
ただし、まれに“運転免許を取得して1年未満の方”はレンタカーの貸し出しを行っていない会社もあります。
年齢制限を設けている場合もありますので、予約の際に事前に確認を取るようにして下さい。
また、電話や店頭の予約と比べて、ネット予約の方が料金が安くなるケースもあります。
予約する際は、料金もしっかり確認しておくことをオススメします。
レンタカーのメリット・デメリットについて
レンタカーを借りる最大のメリットは、「必要なときだけ借りられる」ということです。
自家用車を所有すると、ガソリン代や駐車場代などの維持費だけでなく、車検・保険・税金などのさまざまな費用が発生します。
しかし、レンタカーで掛かる費用は、レンタル費用・保険代・ガソリン代だけで済みます。
また、さまざまな車種から利用シーンに合わせた最適な車種を選べることも、魅力の一つといえるでしょう。
ただし、デメリットも存在します。
例えば、以下のような点です。
◆慣れない車を運転しなければいけない
◆希望の車に乗れないこともある
また、万が一事故を起こしてしまった場合は、別途費用を請求される可能性があります。
事故の影響で車を修理しなければならず、その期間車を商品として利用できなかった場合に、「ノンオペレーション・チャージ」を請求されることがあるのです。
修理などによって車を商品として利用できない期間は、営業損害金が発生します。
この損害金のことを「ノンオペレーション・チャージ」といいます。
一般的には、営業所まで自走できる場合は20,000円程度、自走できない場合は50,000円程度を負担することとなります。
とはいえ、ほとんどのレンタカー会社は、免責補償やノンオペレーション・チャージを免除してくれるオプションを用意してくれているので、心配な方は加入しておくと良いかと思います。
いずれにせよ、レンタカーを借りる際はメリットもデメリットもありますので、念のため事前に情報収集をしておくことをオススメいたします。
レンタカーの費用相場はどのくらい?
結論からいうと、金額は「借りる期間」「借りる車種」によって大きく変わります。
もちろん、借りるレンタカー会社によっても金額は異なります。
レンタカーを利用する際に必要となるのは、以下が挙げられます。
2.ガソリン代
3.オプション代
4.保険代
順に解説を加えていきます。
1.基本料金
「乗る車種」や「借りる時間」によって、料金が異なります。
時間単位の他に、延長料金やシーズン・休日価格などが設定されているケースもありますので、借りる予定日がどのような料金になっているかを事前に確認しておきましょう。
また、会員価格などで割引が適用される可能性もあります。
利用するレンタカー会社によっても金額が変動するので、余裕があれば数社の比較を行っておくことをオススメいたします。
2.ガソリン代
レンタカーで利用した分のガソリン代も、利用者側が負担しなければいけません。
多いのは、満タンで借りて、返却時に満タンにして返すというもの。
ただし、ガソリンスタンドが近隣にない(開いていない時間帯)などの理由で給油ができない場合には、走行km換算で料金を精算できる会社もあります。
この場合、自分で給油するよりも割高になる可能性はありますが、返却の時間帯や状況によっては都合が良い場合もあるのです。
3.オプション代
例えば、カーナビやチャイルドシートの利用、ペットの同乗がある場合などに発生する料金です。
冬場であれば、追加費用を払ってスタッドレスタイヤを装着した車を選択することもできます。
また、深夜に出発・返却すると、別途手数料が必要となります。
営業時間外に返却できる会社であれば、営業時間までの延長料金が必要にもなります。
また、片道だけレンタカーを利用したい場合は、乗り捨て手数料が発生します(一定の距離であれば手数料が発生しない会社もある)。
このように、さまざまなオプションが存在しますので、利用条件に合わせて、必要なものを選択していきましょう。
4.保険代
車を運転する場合は、万が一の事故に遭遇する可能性もあり得ます。
レンタカーは保険に加入しているので、事故の際も保険でカバーされるのですが、対物や車両事故では自己負担額が設定されており、最大金額以下の場合は支払いが発生してしまうのです。
この自己負担金の保険となるのが、「免責保険」です。
通常の免責額が少なくなったり、支払わなくても良くなります。
また、上項でもご紹介した通り、修理などによって車を貸し出しできない期間に発生する「ノンオペレーション・チャージ」に対しても、免除になる保証制度を設定している会社もあります。
万が一の可能性もありますので、問題が発生した際にかかる費用についても、事前に確認は取っておきましょう。
1日の費用相場は?
ここまでにご紹介した通り、レンタカーは「借りる車種」「借りる時間」「借りる会社」によって金額が異なります。
あくまで“大まかな”ではありますが、1日借りた場合の費用相場をいくつかご紹介しておきます。
◆「コンパクトカー」:6,000円~8,000円
◆「ミニバン」 :10,000円~13,000円
何度も言うように、金額は条件によって異なりますので、詳細は自身で調べてみて下さい。
「格安レンタカー」って利用しても大丈夫?
レンタカー会社もさまざまな種類が存在し、会社によって特徴が異なります。
中には、“価格”に重点を置く、格安レンタカーもあるのです。
「安いに越したことはない」と思う反面、「安いけど、本当に大丈夫……?」と不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
結論をいうと、そこまで心配になる必要はありません。
格安レンタカーは、ガソリンスタンドや自動車整備工場などが営業所になっています。
これは、格安レンタカーが、フランチャイズのシステムを活用しているからです。
つまり、ガソリンスタンドや整備工場が“副業”としてレンタカーを営業しているのです。
副業であるため、さまざまなコストを本業が負担でき、その結果レンタカー費用が抑えられるという訳です。
また、車両も原則として中古車を使用しており、整備や洗車なども営業所となるガソリンスタンドや整備工場が行います。
そのため、上記費用も抑えることができるのです。
ただし、“格安レンタカー=何かを削っているから料金が安い”ではあり、いくつか注意しておくべき点があることも確かです。
それが、以下です。
◆「車両保険は付いているか?」
◆「対物補償は無制限か?」
◆「ハイシーズン料金にはならないか?」
◆「免許証以外の持ち物が必要ではないか?」
加えて、大手レンタカーでは標準装備であるカーナビやトランスミッターなどの“オプション料金”が、別途費用として発生してしまいます(オプション料金は基本料金ほど安くはならない)。
こういった点に注意しつつ、「車両の質は気にしない」「短距離で利用する」「カーナビなどのオプションは付けない」というのであれば、格安レンタカーを利用するのもアリかと思います。
ちなみに、“中古車=ちょっとしたトラブルが起こる可能性はある”という点も考慮すると、運転に不慣れな人は向かないかもしれません。
人によっては、大手レンタカーの車を借りることも視野にいれておきましょう。
まとめ
“必要なときにのみ借りることができる”のが、レンタカーの最大のメリットです。
ただし、利用する際には注意しておくべき点もいくつかあり、金額もレンタカー会社によって大きく異なります。
特に、不慣れな人は事前にしっかりと情報収集を行い、不明な点があればレンタカー会社に連絡をして、都度確認を行ってみて下さい。
レンタカーの特徴を理解して、賢く・無駄なく使いこなしましょう。