前回の記事にて、「合宿免許」の特徴について、ご紹介をさせていただきました。
合宿免許とは、「一定の期間、宿泊施設に滞在しつつ、運転免許取得のための技能・学科教習を集中して受ける」ことを指しています。
◆「普段住んでいる場所を離れて、一定期間過ごす」
ということから、メリットはもちろんデメリットも発生することとなります。
今回は、「合宿免許のメリット・デメリット」について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。
合宿免許の「メリット」について
まずは、合宿免許に申し込む「メリット」について、ご紹介していきたいと思います。
これは、大きく分けて3つあります。
②:通学よりも費用を抑えることができる
③:合宿中に観光ができる
それぞれ、補足を加えていきましょう。
「通学よりも免許取得までの日数を短縮することができる」
合宿免許の最大のメリットは、やはり“最短2週間ほどで免許を取得できる”という点でしょう。
教習所や入校日によって多少日数が前後することはあるものの、通学の場合は1カ月以上かかることを考えると、大幅に日数を短縮することが可能となります。
また、「卒業までのスケジュールを、すべて自動車教習所側が管理してくれる」という点もメリットとなり、面倒な技能予約なども行う必要がなく、スムーズに教習を受けることもできます。
通学の場合は、技能教習の予約がなかなか取れずに、時期によっては(真面目に通っても)2・3ヶ月かかってしまうケースもあるのです。
「無駄な手間を省き、できるだけ早く免許を取得したい」という人は、合宿免許に申し込むのがベストかと思います。
「通学よりも費用を抑えることができる」
まず、通学で教習所に通う場合の費用相場は「25万円~30万円ほど」と言われています。
対して合宿免許の場合は、「20万円ほど」で済むことが多いのです。
おおよそ5万円~10万円ほど費用を抑えることができるため、「できるだけ免許取得を安く済ませたい」という人にもオススメできるかと思います。
ただし、要注意点もあります。
それは「安さだけに捕らわれないこと」です。
◆期間延長の保証はされているのか?
◆交通費は別途発生するのか?
などは、しっかりと確認を取っておいた方がいいかと思います。
合宿免許は、期間によって料金が変動します。
また、「どの費用がどこまで保証されるか?」は、教習所・車種・プラン・自身の年齢などでも異なってきます。
気になる方は、不明点を分からないままにせず、必ず(申し込み前に)相談するようにしてください。
「合宿中に観光ができる」
合宿免許は、基本的に“住んでいる場所から離れた地域で行われることが多い”です。
“いつもと違う場所で教習を受ける”という特性上、普段の生活では味わえない魅力がたくさんあるのも事実なのです。
その最たる例が「観光ができる」という点です。
教習のスケジュールは朝から晩までぎっしり詰まってはいるものの、だからといってずっと“教習漬け”というわけでもありません。
教習所や入校日によっては「休校日」をまたぐ場合もありますし、一部の教習所では「ご当地グルメや地元の名所ツアー」を入校特典として提供していることもあります。
“免許取得+αでお得に観光を楽しめる”のも、合宿免許の魅力の一つと言えるでしょう。
合宿免許の「デメリット」について
「短期的」かつ「お住まいの地域とは離れた場所」で教習を受けるという性質上、当然メリットだけでなくデメリットも存在します。
デメリットをまとめてみると、以下が挙げられるでしょうか。
②:教習時間が自由に選べない
③:期間中は、家に帰ることができない
これも、順に補足を加えていきましょう。
「まとまった休みを必要とする」
上項でもお伝えした通り、合宿免許は「スケジュールが教習所側で一括管理されている」こととなります。
そのため、ほとんどの自動車教習所では、原則として免許取得のために一定期間“缶詰め状態”となることがほとんどです。
このことから、合宿免許にはまとまった休みが必要となり、仕事をしている社会人や学校に通っている学生などは、やや参加しづらくなってしまいます。
「教習時間が自由に選べない」
これも上記に繋がっていますが、教習を受ける時間は「教習所側が管理しているため、自分で自由に選択することはできない」です。
通学の場合は“自分の予定に合わせて教習所のスケジュールを調整することができる”ですが、合宿免許の場合は“教習スケジュールに合わせて、自身の予定を決めていく必要がある”ということになります。
自由な時間が限られてくるという点には、注意が必要かと思います。
「期間中は、家に帰ることができない」
合宿免許の場合、“まとまった時間を家から離れた場所で過ごす必要がある”ため、この合宿期間中は家に帰ることはできません。
◆「おうちのご飯が食べたくなったので、少し帰宅したい…」
◆「仕事の都合があるので、3日間、地元に帰りたい」
というようなことは、原則として不可能なのです。
(よほど合宿教習所が暇な時期で日程調整ができる場合、教習所の許可や指示のもとで一時帰宅できる可能性もありますが、原則一時帰宅は認められていません)
「まとまった休みを取る必要がある」ことと同様に、忙しい人には大きなデメリットになるといえるでしょう。
合宿免許で「注意」しておくべき点とは?
デメリットとは少し違いますが、合宿免許を申し込む際に「注意しておくべきこと」というのも存在します。
まず一つは、「時期によって料金が上がる」という点です。
特に、「春」「夏」などの、学生の長期休みがある時期です。
いわゆる教習所にとっての「繁忙期」となるため、閑散期に比べ料金が割高となってしまいます。
もう一つは、上項でもお伝えした「期間延長による費用の追加発生」です。
保証がついていないと、宿泊施設の料金などが追加されて、通学するよりも割高となってしまう可能性もあります。
「運転に自信がない」「予期せぬ出費をしたくない」という人は、保証付きプランに申し込みをするようにしましょう。
(不明な点は、申し込み前に相談するようにしてください)
最後は、「体調管理に気を付ける」という点です。
ここまでに何度かお伝えしてきた通り、合宿免許は「免許取得までのスケジュールが、教習所側で一括管理されている」こととなります。
そのため、仮に合宿中に病気をしてしまうと、予定が大きく狂ってしまうこととなります。
この点にも注意しておいた方がいいでしょう。
まとめ:合宿と通学、どちらがいいの?
以上が、「合宿免許のメリット・デメリット」についてのご紹介となります。
合宿免許は、「短期間で集中して運転技術や知識を学べ、通学に比べて費用を抑えることができる」というメリットが存在します。
しかし、反面「自由が拘束される」という致命的なデメリットが存在するのも事実です。
この点から、「合宿」と「通学」どちらがいいのか?という点については、利用する人によって判断が分かれてくるといえるでしょう。
念のため、以下にそれぞれのメリット・デメリットをまとめておこうと思います。
【メリット】
◆短期間で卒業可能
◆通学に比べて費用を抑えられる
◆キャンセル待ちが不要
【デメリット】
◆まとまった休みが必要
◆遠方への移動が必要
◆期間中は一時帰宅ができない
【メリット】
◆自宅から通うことができる
◆自分の予定に合わせてスケジュールを調整できる
【デメリット】
◆教習所が近所にない場合、通学手段の確保が必要
◆混んでいる場合、予約が取りづらい
◆免許取得までに期間を要する
◆急ぐ場合はキャンセル待ちが必要
それぞれに、メリット・デメリットが存在します。
しかし「通学」と「合宿」に、教習面での違いはありません。
「どちらにするべきか?」という点で迷っている方は、“自分のライフスタイル・お住いの環境・自身の性格”などで、どちらを選択するかを決めるのも良いかと思います。
どちらを選んでも、結果として「免許を取得する」というゴールは変わりません。
ぜひ、自分に合ったやり方、運転免許の取得を目指してみてください。