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「ユニック車」ってなに?種類や必要な資格・クレーン車との違いについて解説します!

この記事は約5分で読めます。

「ユニック車」という車のことはご存じでしょうか。

「聞いたことがある!」「知っている!」という方もいらっしゃるかとは思いますが、詳細はあいまいなこともあるかもしれません。

加えて、よく耳にするであろう「クレーン車」との違いも、明確に答えられる人は少ないかとも思います。

今回は、この点について、その特徴や種類を詳しくご紹介していきたいと思います。

「ユニック車」とはなにか?

はじめに


これは一般的に、“クレーンがついた車両”のことを指しています。

つまり、「トラッククレーンの一種」ということになるのです。

車両に取り付けられたクレーンを使って荷物を移動させたり、重量物を荷台に積んで運搬することができます。

加えて、「ブーム」と呼ばれる竿部分の長さを、用途に合わせて調整することができます。

最大4段まで伸びるタイプが基本ではありますが、場所によっては5段~6段が選ばれることもあります。

このように、用途に合わせて「ブーム」の長さを調整できるのも特徴の一つかと思います。

「2大メーカー」について

製造・販売しているメーカーでもっとも有名なのは、「古河ユニック株式会社」および「株式会社タダノ」です。

実は、“ユニック”という名は正式な形状名ではなく、「古河ユニック株式会社の登録商標」なのです。

これが世の中に広く浸透した結果、他メーカーでもこう呼ばれるようになったのです。

「クレーン車」との違いは?

上記でもご紹介した通り、”ユニック”とは正式名称ではなく、「古河ユニック株式会社の登録商標」です。

そして、“トラッククレーンの一種がユニック車”ということでもあります。

このことから、両者には明確な違いというものはほとんどなく、あくまで「呼び方が違うだけ」といってもいいかと思います。

あえていうのであれば、ユニック車が“通称”であるのに対し、クレーン車は“より正式名称に近い”という点が挙げられるでしょうか……?

「呼び方が違うだけで、意味合いにほとんど違いはない」、両者の認識はこれで問題はないかと思います。

「種類」について

はじめに


これは、“クレーンの伸び”だけでなく、“クレーンの場所”によっても違いがあり、以下3種類に分別できます。

①「キャブバック型」
②「ハイアウトリガー型」
③「荷台内架装型」

それぞれの特徴について、以下で捕捉を加えていきましょう。

「キャブバック型」とは?

これは、「運転席と荷台の間にクレーンがあるタイプ」のことです。

もっとも一般的なタイプで広く出回っており、建設現場での活躍はもちろん、レッカーにも使用できるのが特徴となります。
(JAFのロードサービスにも使用されている)

「クレーン付き」とも呼ばれており、基本的にはクレーンが“前”についています。
(例外的に後ろについているタイプも存在する)

「ハイアウトリガー型」とは?

これは、「アウトリガー」で車体を持ち上げ、支えながら作業できるというものです。

「アウトリガー」とは、一般的には車体前側の両側面に搭載されている装置で、作業時に張り出して地面に接地することで、トラックの転倒を防止する役割があります。

車両や重機のような“重量物の運搬作業”では、重心が取れずに不安定になったり、タイヤがパンクしたりする恐れがあります。

それを防ぎ、安定した状態で作業できるのが特徴となるのです。

この「アウトリガー」には、以下3つに種類が存在します。

◆「リアアウトリガー」
◆「差し違いアウトリガー」
◆「ハイアウトリガー」

それぞれの用途に応じて、車体の装備を選ぶことがポイントとなります。

「荷台内架装型」とは?

これは、“荷台部分にクレーンが付いているもの”のことをいいます。

上記2種と比べ車両がコンパクトであることが特徴です。

操縦にはどんな資格がいるの?


「トラック」+「クレーン」を操作するということから、操縦にはいくつかの資格が必要となります。

端的にまとめると、「クレーンの操縦だけを行う」のか、「公道(一般道路)で走らせる」のかによって変わることとなります。

以下で、それぞれに必要な資格をご紹介していきたいと思います。

「クレーンの操縦に必要な資格・免許」について

建設現場などの「現場でのみユニック車を扱う」という場合であっても、操縦するためには資格が必要となります。

その理由は、「事故を防ぐため」です。

「クレーンを扱う=人の力では移動できない重さ・大きさの荷物を扱う」こととなります。

それは、操縦の仕方(扱い方)を理解していないと、事故の原因となってしまうのです。

だからこそ、ユニック車で吊り上げる荷物の重さによって、必要となる資格や条件が異なるのです。

まとめると、以下のようになります。

◆吊り上げる荷物が0.5t~1t未満:「小型移動式クレーン運転」の特別教育を修了する
◆吊り上げる荷物が1t以上5t未満:「小型移動式クレーン技能講習」を修了する
◆吊り上げる荷物が1t以上   :「玉掛け技能講習」を修了する
◆吊り上げる荷物が5t以上   :「移動式クレーン運転士免許」を取得する

対応する資格・免許を所持していないと、クレーンの操縦を行うことはできません。

この点には十分注意しておきましょう。

ちなみに、「移動式クレーン運転士免許」については、以前に別の記事で詳細をご紹介しておりますので、以下にリンクを貼っておきたいと思います。

「公道(一般道路)で走らせるために必要な免許」について

どんな車であっても、公道(一般道路)を走らせるためには「運転免許」が必須となります。

そして、公道で走らせるために必要な免許は、“車両のサイズ”によって「普通自動車免許」「中型自動車免許」「大型自動車免許」に分けられます。

ユニック車そのものを扱えるようになるには、原則として「クレーンの操縦」+「公道を走る」ための資格・免許が必要となると考えておいてください。

「選び方」について

企業の中には「これから購入を検討している」というところもあるかもしれません。

ユニック車選びをする際に重要となるのは、後述する3種類です。

この項目にて、簡単にそれぞれの特徴をご紹介しておきたいと思います。

「重さ」

ユニック車の重さには、以下の2種類が存在します。

◆「車両総重量」
◆「吊り下げ重量」

基本的に、上記の重量は「吊り下げ重量<車両総重量」という関係になっていなければいけないのです。

当然です。

車両総重量よりも吊り下げ重量の方が重くなれば、車体は不安定となり、事故の原因となってしまいかねません。

だからこそ、「重量のある荷物を吊り下げるならば、より車両重量も必要となる」ということにつながるのです。

この点をしっかり把握したうえで、車両を選ぶようにしましょう。

「装備」

搭載されている「装備」および「機能」は、以下の3つとなります。

①「アウトリガー」
②「ラジコン」
③「フックの収納」

②に関しては、すでに装備されている車両がほとんどなので、それほど気にしなくてもいいかと思います。

大切なのは①と③です。

①は、車両によっては装備されていないものもあります。

しかし、重量のあるものを吊るすためには(安全面を考慮して)必要不可欠な装備なので、しっかりと確認をとることをオススメします。

③も、収納できるタイプとできないタイプが存在します。

当然ながら、“フックを収納できるタイプ”の方が、公道(一般道路)を安全に走ることができます。

ユニック車で公道(一般道路)を走る予定がある場合は、収納ありを選ぶことをオススメします。

「ブーム段階」

冒頭でもお伝えした通り、“クレーン部分の長さ”は、“ブームの段数”によって決まることとなり、その種類は複数あります。

ブーム段数が長ければ長いほど作業できる範囲は広がるものの、荷物を吊り上げられる高さにも影響を及ぼしてしまうため、闇雲に“長ければ良い”というわけでもないのです。

また、“段数が増える=車体価格も上がる”ということでもあるため、この点にも注意が必要かと思います。

大切なのは、「どういった場面でユニック車を使用したいのか?」です。

この点を明確にした上で、どんなユニック車を購入するかを検討してみてください。

まとめ

ユニック車=「トラックにクレーンがついているもの」という程度の認識の人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、調べていくと非常に奥が深い乗り物であることが、ご理解いただけたかと思います。

それぞれで特徴が異なるため、違いをしっかりと把握して、自社にとって使いやすいものを選ぶようにしてください。

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