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タイヤの適正空気圧ってどうやって分かるの?点検方法や頻度、点検を怠った場合の影響などを解説!

この記事は約7分で読めます。

車という重量物を、たった4本で支えている「タイヤ」

いくらエンジンが優れていようとも、どれだけ高性能なパーツを搭載しようとも、タイヤがなければ車は走りません。

車のあらゆる動きはタイヤを介して行われることもあって、縁の下の力持ちのような存在ですが、そのタイヤ……ちゃんと点検をしていますか?

特に、「空気圧」はタイヤの劣化を防ぐためにも重要な点検項目となります。

今回は、この「タイヤの空気圧」について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

タイヤの重要性について


車を構成する部品は約3万個といわれており、さまざまなパーツが緻密に組み合わさって動いています。

その重要なパーツの一つに、「タイヤ」があります。

前後左右のたった4本だけで数tある車体を支え、動力やハンドル操作などを路面に伝え、細やかな路面の不整を吸収し、非常に高速で回転し車を走らせる……タイヤは車を動かすためにはなくてはならない非常に重要なものなのです。

だからこそ、突発的な不具合を予防するために、日々の定期的な点検が欠かせません。

その点検の中に、「空気圧」のチェックが挙げられます。

空気圧は、規定量より低すぎても高すぎても不具合を生む可能性があり、適正な状態にしておくことで車の性能や乗り心地が最大限発揮できるようになります。

なぜ空気圧を点検する必要があるのか?

タイヤの空気圧を適正な状態にする意味はなんなのか?

まず一つは、「車の性能や乗り心地を最大限発揮させること」

そしてもう一つは、「タイヤの劣化を防ぎ、事故を未然に防ぐこと」です。

タイヤは“消費期限のある消耗品”であり、仮にまったく走らせていなかったとしても劣化していきます。

※「タイヤの寿命」については、以下記事を参照ください※

特に、タイヤはその性質上、何もしていなくても空気は少しずつ漏れていきます。

空気が減少してしまうと、タイヤが「パンク」したり、最悪「バースト(破裂)」する恐れがあり、その車を運転しているドライバーだけでなく周囲の人を巻き込んだ大事故に発展する可能性もあります。

その事故を未然に防ぐために、定期的なチェックが必須となるのです。

尚、上記にも記載した通り、空気圧は低すぎても高すぎてもダメです。

空気圧が不足していると、「接地面がつぶれて、タイヤの両端に負荷がかかる」こととなります。

その際に起こる症状としては、以下が挙げられます。

◆タイヤが早く摩耗する
◆タイヤが偏って摩耗しやすくなる(偏摩耗という)
◆転がり抵抗が増して燃費が悪化する
◆操縦安定性が悪くなる(特に高速走行時は注意)
◆タイヤのバースト(破裂)につながる
◆路面に溜まった水を排出しにくくなり、ハイドロプレーニング現象(※)につながる

(※)ハイドロプレーニング現象:路面とタイヤの間に水の膜ができ、タイヤと路面の摩擦が無くなることにより、コントロール不能に陥ること

逆に空気圧が適正値よりも高い状態にあると、「タイヤの中央部分が盛り上がって、接地面が減ってしまう」こととなります。

そうなると、以下のような症状が出る可能性が高まります。

◆タイヤの中央部が摩耗しやすくなり、長持ちしなくなる
◆振動が吸収されにくくなり、乗り心地が悪化する

どちらにしろ言えることは、「タイヤの劣化を早め、寿命を縮める要因となる」です。

劣化するほどに事故の危険性も増していくことから、自分でもチェックを行えるようになっておくことをオススメします。

適正な数値っていくつなの?

結論として、“適正空気圧は車によって異なる”こととなります。

また、同じ車種であっても「年式」「型式」「タイヤのサイズ」などによっても異なる可能性がありますので、必ず指定されている数値を確認してください。
(前後でも変わる場合もあるので、注意が必要)

この確認方法は、運転席のドア付近や給油口の蓋の裏などにあるステッカーに記載されています。

空気圧の点検方法について


点検方法は、空気圧を測定する機械である「エアゲージ」を使うか、「ガソリンスタンド」「カー用品店」で測定するかです。

確認方法は、以下の通りです。

1.指定数値を確認したのち、エアバルブからキャップを取り外す

2.エアゲージをエアバルブに正しい角度で押し当てて測定をする
 ※この際エアが漏れると正確に測定できないため注意すること

3.確認後に空気充填機を操作して、適正値になるように調整する

4..エアバルブのキャップを元の箇所に取り付けて作業を完了する

そして空気を入れるためには「空気充填機」を使用しますが、以下2つが存在し、それぞれの使い方は以下の通りです。

≪エアタンク式≫
◆エアバルブキャップを外し、空気充填機のホースを押し当てる
◆メーターに空気圧が表示されるので、「+」「-」で空気を調整する
◆適性値に調整ができたら離して、キャップを取り付ける

≪据え置き型(デジタル・ダイヤル)≫
◆車を空気圧調整機のホースが届く範囲内に移動させる
◆本体の操作盤にある「+」もしくは「-」のボタンを押し、デジタル表示が指定空気圧になるように合わせる
◆タイヤからエアバルブのキャップを取り外し、ホースの先端にあるノズルをエアバルブに押し当てる
◆自動的に空気が指定空気圧に充填される
◆デジタル表示にENDという文字が表示されたら充填完了
◆ノズルをエアバルブから外してキャップを元の場所に取り付けたら作業完了

※ダイヤル式の場合、車をホースの届く範囲に移動させたら、本体に備え付けられているダイヤルを回してメーターの針が指定空気圧になるように合わせること

空気圧を点検する際の注意点について


点検の際は、以下の点にも注意しておきましょう。

①空気圧は適正数値の範囲内に合わせること
②タイヤが冷えている状態で行うこと
③バルブからの空気漏れやホイールの変形もチェックすること

特に②についてですが、タイヤ内部の空気は走行によって温めることで熱膨張するため、走行直後は正しい測定ができません。

理想は、車を利用する前(お出かけ前)に測ることです。

また③ですが、“空気圧点検=タイヤ”ばかりに目が行きがちではありますが、可能であるならばバルブからの空気漏れやホイールの変形も同時にチェックしておくことをオススメします。

バルブもゴムでできているため、劣化によって空気漏れを起こすことがあるからです。

ホイールについては、目視で歪みやクラック(ひび割れ)がないかをチェックしてみてください。

最後に。

上述でも軽く記載しましたが、「指定値は必ずしも前後一緒ではない」です。

特に輸入車は前後で違う数値が指定されていることも多いので、必ず適正値をチェックしておくようにしましょう。

空気圧のチェック頻度について

理想としては、「月に一度の頻度で空気圧チェックをする」のが良いとされています。

毎月定期的にチェックを行うことでトラブルの早期発見にもつながりますし、ベストコンディションを維持して車を利用することができるかと思います。

もし毎月のチェックが億劫だという人は、タイヤの空気圧を監視するセンサーなどを利用するのもいいかもしれません。

車内から確認ができるので、非常に便利です。

また走行距離にもよりますが、先月よりも明らかに大きく空気圧が減っている場合は、「パンクの可能性」もしくは「エアバルブの不良」も考慮しておかなくてはいけません。

エアバルブもゴム製品であるため、劣化していくと空気漏れを起こす可能性があります。

もし、明らかに「おかしい……」と感じる点があれば、念のために業者に点検を依頼してみるのも一つの方法かと思います。

まとめ

他のパーツと同様に、「タイヤ」もその存在なくして車を動かすことはできません。

特に「空気圧」の点検は、突発的な事故防止のためにも・タイヤの劣化を防ぐためにも、日々の定期的な点検が非常に重要な要素となります。

自身で確認することもできますし、ガソリンスタンドなどで点検を依頼することもできますので、うまく活用してタイヤの寿命を延ばしつつ、安心安全なドライブを実現できるように工夫してみてください。

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