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「廃車」ってどういう意味?廃車の定義や種類、手続きの方法などについて解説します!

この記事は約7分で読めます。

「事故などで破損してしまった、修理が困難な車」「長年乗っていない放置された自動車」など、状況によっては車を“廃車”しなければならない場合があります。

“廃車=車を処分する”ということではありますが、この意味を正しく理解できている人は意外と少ないです。

今回は、廃車の定義や種類、廃車を行う際の手続きの方法などについて、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

「廃車」とはどういう意味なのか?


“廃車”と聞くと、「古くなった車を処分(解体)する」とイメージする人が多いのですが、厳密には違います。

正確には、「車の登録を抹消し、法律上”自動車ではなくす”こと」をいいます。

つまり、登録だけの問題であり、車の状態は関係しません。

一般的には、ボロボロで走ることができなくなった車を「廃車にする」とイメージする人は多いと思います。

しかし、やろうと思えば新品の状態であっても、手続きさえすれば「廃車にする」こともできるのです(やる人はほぼいないと思いますが……)。

車は、所有権者がいて・名義がある状態でのみ走ることができるので、廃車すると(法律上自動車と認められなくなるので)自走することはできなくなるのです。

廃車の「種類」について

3つの種類が存在する


細かく分けると、廃車には以下3つの種類(状態)があります。

①「一時抹消登録」
②「永久抹消登録」
③「解体届出」

順に、その意味を解説していきたいと思います。

「一時抹消登録」とは?

その名の通り、現在所有している車の利用(所有)を“一時的に中断する”場合に行うことができる届け出のことをいいます。

人によっては、「一時的に中断することに意味はあるの?」と感じる人もいるかもしれません。

しかし、人の都合はさまざまです。

例えば、仕事の都合で長期海外赴任が決まったとき、病気や怪我で入院することになったり・一時的に運転が困難になったとき、盗難の被害に遭ったときなど、どうしても“一時的に車を運転できない場合”があります。

ただし車は維持費が高い乗り物であり、「税金」「駐車場代」など、所有しているだけでお金が発生してしまいます。

定期的に使用していれば問題はありませんが、事情があって乗れない期間が続く場合、所有しているだけでお金が発生してしまうのは非常にもったいないです。

こんな時に役立つのが、この「一時抹消登録」です。

この届け出を出しておけば、のちに必要となった際に「中古車新規登録」の手続きを行うだけで再びその車の所有者となり、走行が可能になります。

ちなみに、盗難による紛失の場合は、先に警察へ盗難の届け出を行い、受理番号などを控えておいてください。

一時抹消登録の際には書類を提出しなければいけないのですが、車検証やナンバープレートが手元にない場合は「理由書」を代わりに提出しなければいけません(盗難を理由書に記載するときに必要となる)。

また、災害で車が一時的に使用できなくなった際は、「罹災証明書」が利用できます。

これは、市役所もしくは消防署で手続きをすると発行してくれます。

「永久抹消登録」とは?

こちらもその名の通り、「車籍を永久に抹消し、二度と乗れない状態にする手続き」のことをいいます。

恐らく、多くの人が思い浮かべる“廃車”のイメージにもっとも近いものかと思います。

事故・自然災害・年式の古い車など、走行が不可能or買取査定に出しても値段が付かない車両に対して、この手続きを行うこととなります。

手続きを行う場合に必要となるのが、以下です。

◆車検証
◆前面と後面のナンバープレート
◆所有者の印鑑証明書(3ヵ月以内に発行したもの)
◆解体報告記録の日付と移動報告番号をメモしたもの
◆手数料納付書
◆永久抹消登録申請書
◆自動車税・自動車取得税申告書

ただし、一つだけ注意しておかなくてはいけないことがあります。

それは「登録を行うためには、まず先に茶寮を解体しておく必要がある」ということです。

この手続きを行うためには「解体証明書」というものが必要になるからです。

解体していなければ「永久抹消登録」はできませんし、解体後も「解体証明書」がなければ登録を進めることはできません。

「解体届出」とは?

上記でご紹介した「永久抹消登録」が行われる前の手続きが、この「解体届出」というものです。

「一時抹消登録したあと、結局車に乗る機会がなかった」「事故などで乗車不可となった車両を処分する」などの理由で、自動車のリサイクル業者に車両の解体を依頼し解体終了の報告を受けたら、この手続きを行う必要があります。

この手続きを行う場合に必要なものは、以下の通りです。

◆所有者の委任状(代理人が申請する場合)
◆登録識別情報等通知書か一時抹消登録証明書
◆解体報告記録の日付と移動報告番号をメモしたもの
◆手数料納付書
◆永久抹消登録申請書及び解体届出書※もし代理人が申請する場合は、代理人の印鑑も必要となる

また、車検が一ヶ月以上残っている場合は、重量税の還付申請も忘れずに行っておきましょう。

廃車の手続きは自身で行うべきではない?

不要な車を処分する方法は、以下の4つに大別できます。

◆「自分で廃車手続きをする」
◆「ディーラーに下取りしてもらう」
◆「中古車販売店に買取してもらう」
◆「廃車買取業者に買取してもらう」

廃車する際に意外と多いのが、「費用をかけたくないから、自分で手続きをする」です。

しかし、自身で廃車手続きを行うのは、あまりオススメしません。

なぜなら、“手間”“費用”が発生してしまうからです。

上記でご紹介した各種登録を行うために必要な書類などを用意しなければいけませんし、わざわざ陸運局(軽自動車の場合は軽自動車協会)に出向かなくてはいけません。

また、手続きの際に費用が発生しますし、車の解体手数料や不動車の場合は車の運送費用もかかります。

そもそも廃車にすること自体、そう何度もあることではないため、「どう手続きを進めていけばいいか分からない」という人も多いはずです。

分からないことを調べながら作業を進めていくため、余計に時間がかかってしまいます。

そのため、廃車手続きは業者に依頼するのがもっとも手っ取り早いといえます。

ただし、ディーラーで下取りしてもらう場合は“ディーラーから新車を購入する場合に限る”こととなりますし、中古車販売店を含め「人を乗せて安全に走行できる車」が買い取りの必須条件となります(中古車として再販するため)。

ディーラーや中古車販売店では買取をしてもらえない(査定額が低い)可能性もありますので、その場合は廃車買取業者に依頼をしてみるのもいいかと思います。

廃車買取業者は、車に搭載されている個々のパーツに価値を見出し、仮に事故車や不動車であっても値段をつけてくれます。

廃車の書類手続きなども行ってくれますので、廃車に関する一連の流れをスムーズに進めてくれることでしょう。

ただし、廃車買取業者の質はさまざまであり、中には悪質な業者がいることも事実です。

良心的な業者を選べるよう、比較検討はしっかりと行ってみてください。

尚、「廃車買取」については以前に別の記事でご紹介しておりますので、以下を参照ください。

まとめ

以上が、「廃車」についてのご紹介となります。

なんらかの理由で“乗らない”もしくは“乗れない”車があった場合、必ず「一時抹消登録」「永久抹消登録」を行うようにしてください。

「誰がどう見ても廃車状態なのだから、別に手続きしなくても良いだろう……」と思って放置していると、使ってもいないのに無駄な出費が発生することとなります。

単純にもったいないので、この点には十分ご注意ください。

また、自身で廃車手続きを行うと、非常に手間と費用が掛かってしまいますので、この点もご注意ください。

業者に依頼をした方が、手っ取り早くかつスムーズに作業が進められるはずです。

ちなみに、「廃車にするタイミング」ですが、これは人によって変わってきます。

例えば、以下のような場合です。

◆「走行距離」
◆「所持年数」
◆「不具合や故障の頻度」
◆「高齢化による免許証の返納」

愛着のある車を廃車にするのになかなか踏み切れない人もいますが、車にもいずれは寿命(廃車しなければいけないタイミング)が訪れます。

正しいタイミングで廃車することで、単純に車の費用を減らすだけでなく、事故やトラブルを防ぐことにもつながります。

ぜひ、いろいろ検討してみて、自分に合った廃車をタイミングを見つけてみてください。

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