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「納期」と「納入日」の違いってなに?それぞれの意味と注意すべき点について解説します!

この記事は約6分で読めます。

「納期」そして「納入日」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

恐らく「納期」は多くの人が耳にしたことがあるかと思いますが、「納入日」は職種によってあまり聞き慣れない言葉かもしれません。

当然ながら、言葉が違う通り、この2つは意味合いも異なります。

そして、その違いを理解していないと、取引の現場でトラブルに発展する恐れもあるため、注意が必要です。

今回は、この2つの意味(違い)や注意すべき点について、ご紹介していきたいと思います。

「納期」とは?


「納期」とは、「納入期限」の略です。

この「納期」には、以下のような意味があります。

◆「金品を収める期限」
◆「品物を収める期限」

端的に言うのであれば、「納期=期限・締め切り日」、つまり「デッドライン」のことをいいます。

納期は、“指定されている納期の日付までに納入すればOK”です。

例えば、「納期」が2022年5月13日(金)だったとしましょう。

そうすると、「2022年5月13日(金)が締め切り日であり、その日”までに”納入を行えばOK」ということになります。

当然、前倒しでの納入も問題ありません。

「納入日」とは?

概要


対して「納入日」とは、「日付を”指定した”表現」となります。

例えば、上記と同じく「納入日」が2022年5月13日(金)だったとしましょう。

そうすると、「2022年5月13日(金)に納入を行う」こととなります。

納入日の日付よりも後に納入すれば「納入遅延扱い」となるので、当然NGです。

また、“納入日よりも前に納入することもNG”となります。

「納品日」とは何が違うの?

「納入日」に似た言葉として、「納品日」が使用されることがあります。

両者に、大きな違いはありません。

ただ、「納”品”」と記載されている通り、こちらは「相手方に”品物”を収める」という意味合いでのみ使用されます。

とはいえ、この2つに大きな違いはありませんので、特にその違いを気にしすぎる必要はないでしょう。

「納期」と「納入日」の違いについて

配達する女性ドライバー
この2つの最大の違いは、“納入の日付”にあります。

◆「納期」 :指定された期日”までに”納入する
◆「納入日」:指定された期日”に”納入する

例えば、通販で物品を購入したとしましょう。

この時、お届け日が2022年5月13日(金)までだったとして、これが「納期」となります。

すなわち、「2022年5月13日(金)までに、品物を届ける」のです。

しかし、お届け日の目安が分かっていはいるものの、顧客側も常に配送されるのを待ち続けることはできず、時には不在で「再配達」を依頼することもあるでしょう。

この時、例えば2022年5月16日(月)を再配達日に指定したとしましょう。

これが「納入日」であり、指定された日に必ず品物を届けなければならないのです。

当然、納入日より前後してはいけません。

必ず、指定された日に届ける必要があるのです。

また、「納入日」は、“販売した商品を顧客に渡す日のことを表現する言葉”としても用いられます。

通販サイトが良い例ですが、商品を顧客に販売しても、即座にその商品が顧客のもとに届かないこともあり得るのです。
(通販サイト=代金を決済した後に商品の手配を行って配送するため)

このように、「販売した日」「顧客に渡す日」“別日の場合”に、後日商品を発送する際に「納入日」という言葉が使用されることがあるのです。

「納期」と「リードタイム」の違いについて

ここでも再度ご紹介させていただきますが、「納期」「リードタイム」も、その言葉の意味は大きく違ってきます。

※「リードタイム」については、以下記事を参照ください※

「リードタイム」というのは、“顧客が発注してから納品が完了するまでの時間”のことを指しており、人によっては「納期」と混同して使用される場合があります。

しかし、両者の意味合いは大きく異なります。

その違いは、以下の通りです。

◆リードタイム:「期間」
◆納期    :「完了する期限」

「リードタイム」が表しているのは“期間”であり、状況(作業時間)によっては、納品が完了するのに多少時間の前後が発生してしまう恐れがあります。

対して「納期」は“完了する期限”のため、“定められた期限内に納入をしなければならない”となります。

もちろん、前倒しになることは問題ありませんが、後ろ倒しになることは絶対に避けなければいけません(というより、原則NGです)。

この2つを混同して使用する人もいますが、そもそもの意味合いは微妙に異なります。

ビジネス業界で使用するのであれば、「意味を知らない=信用問題に発展する」という恐れもあるため、この違いはしっかりと把握しておくことをオススメいたします。

自動車業界の”暗黙の了解”について


「納期」「納入日」「リードタイム」の違いは上記でお伝えした通りですが、もう一つ……自動車業界においての“暗黙の了解”というものが存在します。

それは、「納期=前倒し納入は不可」というものです。

自動車というのは、さまざまな部品・パーツが組み合わさって完成するものであり、その数は“3万点もの部品から構成されている”と言われています。

使用する部品は組み立ての状況によって異なり、当然ながら車の組み立ては複数台によって行われることとなります。

つまり、“すべての部品を在庫していては工場の置き場がパンクしてしまう”のです。

そのため、自動車メーカーは、車両組み立ての生産計画にあわせて“日付”だけでなく“時間”も指定した納期でサプライヤーへ発注をかけます。

要するに、「工場での組み立てに使う時間に合わせて、各サプライヤーに納品をしてもら」という考え方なのです。

“部品が消費される→次の発注を行う”このような流れで、製作が行われていくこととなります。

自動車の生産は、“場所を食う”と言われています。

その問題を解消するために暗黙の了解が存在し、部品の置き場を最小にして組み立てを行っているのです。
(言い換えれば、納品日が指定されていないと、コスト増・運用工数大となってしまう)

まとめ

「納期」「納入日(納品日)「リードタイム」」は、似て非なるものなので、その使い分けには注意が必要です。

特に「納期」「納入日(納品日)」は、同じ“納”という感じが使用されている言葉同士だけに、使い分けに悩む方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、その後に使用されている漢字は異なるため、当然ながらその言葉が表している意味にも相違点を見出すことが可能となるのです。

また、特に自動車業界においては、納期の意味にも“暗黙の了解”が存在します。

本来であれば「受領拒否」というのは法律上で禁止されています。
(“受領拒否の禁止”という条項が存在し、下請法違反に問われる)

だからこそ、「納期」と「納入日」としっかりと使い分けて(指定して)、発注を行う必要があるのです。
(納入は指定された日と時間・場所を守って納入すること、というのは自動車業界での不文律の一つとなっている)

このように、特にビジネス業界においては、「間違った言葉を使う=信用問題に発展する」恐れもあるため、より注意が必要となります。

それぞれの違いを正しく認識し、間違った言葉を使用しないようにご注意ください。

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