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「キャリアカードライバー」のなり方とは?働き方や収入について解説します!

この記事は約10分で読めます。

現代の日本は“クルマ社会”といっていいほど、1日中たくさんの種類の車が走っています。

そしてその中には、自家用車などを積んだ「キャリアカー」の姿も……。

日本のあちらこちらで昼夜を問わず走っているイメージがあるキャリアカーですが、一体どのような働き方をしているのでしょうか?

今回は、この「キャリアカードライバーの働き方」について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

尚、前回の記事で「キャリアカーとは何か?」という点に焦点を当てて詳しくご紹介しておりますので、以下にそのリンクを貼っておきます。

キャリアカーの”種類”と”必要な免許”について


まず「キャリアカー」というのは、“車両運搬用の固定設備があるトラック”のことで、自動車・二輪車・小型トラックなどを運搬する際に使用されます。
(使用用途などについては、前回の記事にて)

そして、このキャリアカーは以下の3つに大別することができ、それぞれで必要な免許が異なります。

◆「ローダー」 :普通自動車免許
◆「単車」   :大型自動車免許
◆「トレーラー」:大型自動車免許+牽引免許

他にも業務に活かせる資格はいろいろとありますが(巻き上げウィンチ資格など)、まずは上記資格を所持していないと職に就くことすらできません(職に就く際の必須資格である)。

また、ローダーは「普通自動車免許」で運転することはできますが、“キャリアアップを目指したい!”というのであれば、「大型自動車免許」の取得は必須にもなってきます。

この仕事は、専門的かつ高度な技術が要求されます。

もしキャリアカードライバーを目指している方で「大型自動車免許」を持っていない方は、まず「大型自動車免許」の取得を目指してみましょう。

そして、徐々に運転に慣れてきたら「牽引免許」の取得を目指してみるといいかと思います。

キャリアカードライバーの収入はどのくらい?


次に、キャリアカードライバーの収入について、ご紹介していきたいと思います。

まず、平均年収についてですが、これは“400万円~500万円”といわれています。

月給にすると“40万円前後”が稼げるので、年収アップを目指して転職する人も少なくはありません。

ただし、キャリアカードライバーの需要は全国各地に存在し、勤務する地域や企業規模によって収入が前後してしまう点には注意が必要です。

他の業界でも似たようなことがいえますが、基本的には“地方よりも都心部”“小規模よりも企業規模が大きい企業”の方が、給与は良くなる傾向にあります。

そしてもう一つ。

キャリアカードライバーの中には、上記よりさらに高い収入(月収50万円以上)を得ている人もいます。

同じ運転手として働いているのに、なぜ10万円以上も月収に差があるのか?

その理由は、“一度に運べる車両台数”にあります。

キャリアカードライバーとして長く勤務し、多くの収入を得られるようにするポイントは“大きな車を運転すること”にあるのです。

上項でご紹介した車両は、それぞれで最大積載数が決まっています。

◆「ローダー」 ;1台のみ
◆「単車」   :2台~5台
◆「トレーラー」:6台~8台(地域によって積載量が変化する)

当然、一度に運べる車の台数が多いほど、収入は増えます。

上記で「キャリアアップを目指すなら、大型免許や牽引免許が必要である」と記載した理由は、これのためです。

大型免許や牽引免許は合格難度が高く、誰にでも簡単に取得できるものではありません(基本的に教習所に通って学習するのが良い)。

しかし、免許を取得できれば、専門的かつ高度が技術が認められたということになるため、高収入+長く勤務していくことができるようになるでしょう。

キャリアカードライバーの「働き方」について


まず、キャリアカードライバーの働き方(勤務時間)は、“かなり不規則である”という点を記載しておきます。

一般のサラリーマンのように、“朝出勤して夕方または夜に退社”という決まったパターンはありません。

その理由は、「輸送先が車によって異なる」という点が挙げられます。

近距離輸送であれば、一日で業務が終了したり、上手くいけば勤務時間が半日程度で済むこともあります。

逆に遠距離の輸送を行う場合は、一日では戻ってこれないようなこともあるのです。

また、キャリアカードライバーにも「繁忙期」「閑散期」というものが存在します。

繁忙期かつ遠距離の輸送の場合は、長時間の勤務を強いられることもあり……。

逆に短距離+閑散期の場合は、一般のサラリーマンよりも短い勤務時間で済むこともあります。

このように、“勤務時間や休日が不規則になりがち”となるのが、キャリアドライバーの特徴なのです。

ちなみに、一例として業務スケジュールをご紹介すると、以下のようになります。

◆出社して運転する車の日常点検
◆事務所で1日の運行スケジュールの共有を受ける
◆車両の受け取り
◆納車
◆昼休憩
◆納車
◆帰社して車両の清掃と給油を行う
◆配車係などへ業務の報告を行う
◆業務終了

勤務時間こそ前後するものの、業務の流れとしてはこのようになっています。

キャリアカードライバーの疑問にお答えします!

「大変な仕事」なの……?

上項でもご紹介した通り、この仕事は「生活リズムが不規則になる」という点が挙げられます。

その理由は、“短・中・長距離が状況によって変化するため”です。

特に長距離が続いた場合、一般の会社員のように毎日家に帰ることはできません。

さすがに「何カ月も家に帰れない」なんてことはありませんが、不規則な生活習慣となることは確かで、それによって体調を崩してしまうドライバーも少なくないのが事実です。

そのため、生活パターンに慣れるまでは、新進の健康維持に苦労することもあるでしょう。

もちろん、「運転をする=集中力が必要」な仕事でもあります。

基本的には大型車を運転するこの仕事は、下手をすれば周囲の人を巻き込んでしまう大事故に繋がる危険性もあるため、そういう意味での“体調管理”にもしっかり気を配っていないといけないのです。

総じて、「体力」「集中力」のいる仕事であるといえるでしょう。

「女性」のキャリアカードライバーもいるの?

結論から言うと、女性のドライバーもいます。

というより、キャリアカードライバーは「女性にも向いている仕事」といえます。

その理由は「力仕事が必要ない」ことが挙げられます。

自動車の積み下ろしは機械で行うため、例えば宅急便の配達などと比べても力仕事を必要としません。

大切なのは「純粋なドライバーの運転テクニック」「安全な運転スキル」です。

そういう意味で、精細な作業を得意とする女性の方が、男性以上に向いている仕事といえるかもしれません。

仕事は一人で行うことが多いの?

こちらも結論から言うと、「キャリアカードライバーは、一人で業務をすることの方が多い」です。

人によっては出発前の朝礼や点呼以外には誰ともコミュニケーションを取らないこともあります。

この仕事のメリットの一つでもあるのが、「会社の人間関係に悩まされることが少ない」という点です。

実際、会社の人間関係の煩わしさで転職する人は多いですが、この仕事の場合は“人間関係のストレス”を大きく軽減することができます。

ただし、注意点も一つあります。

それは、「どんな物事にも一人で対処しなければいけない」ということです。

◆「運転中にミスをしてしまった」
◆「事故を引き起こしてしまった」
◆「道に迷ってしまった」

などなど、“どんな物事にも一人で対処する力=独立した働き方”ができなければいけないのです。

原則として、「自分ひとりで仕事をやり遂げるという強い責任感が必要である」ことから、誰にでもできる仕事でないということも確かなのです。

「未経験」からでも就職できる?

こちらも結論からお伝えしますが、キャリアカードライバーは「未経験からでも求人募集をしている企業が多い」です。

その理由の一つが、“ドライバーが不足している”という点です。

ただし、就職時に一つだけ注意しておかなくてはいけない点もあります。

それは、「会社に研修制度があるかどうか?」ということ。

「未経験でも就職できるなら……」と就職してみたはいいものの、研修制度がほぼなく、いきなり実践に放り込まれる企業もないわけではありません。

長く仕事を続けていくために必要なことは、「実務経験を積みながら、技術を磨いていくこと」です。

もしかしたら、企業によっては研修期間中の給与は(本来よりも)少なくなってしまうこともあるかもしれません。

しかし、未経験や初心者の人は、研修期間中にみっちりと基礎を叩き込むことができます。

「急がば回れ」、です。

将来的なキャリアを考えれば、研修制度がしっかりしている企業に就職するのがベストかと思います。

他に注意しておくべきことはある?

他に注意しておくべき点としては、以下が挙げられるでしょうか。

①「積み下ろし作業には要注意」
②「ルート確認が必須」

まず①ですが、上記でもお伝えした通り、積み下ろしは基本的に機械で行うため、体力的に大変な思いをすることはありません。

ただし、扱っている商品が「自動車」という点に注意が必要なのです。

自動車は、例えば家電製品のように梱包されているわけではなく、剥き出しもしくは簡単なカバーで簡易的に覆われていることがほとんどです。

廃車であれば話は別ですが、新品だろうと中古車だろうと、車はお客様に向けて配送されています。

そのため、機械操作を少しでもミスしてしまうと、車を傷つけてしまいかねず“商品価値が下がるもしくは失われる”こととなるのです。

運転中ももちろん、積み下ろし時にも丁寧さ・集中力・責任感などを求めらえることとなるのです。

そして②ですが、キャリアカーは大型の車を運転することとなります。

そのため、自家用車と違い、ルートを間違えたからと安易にルート変更(Uターンなど)ができません。

また、道によっては狭い道を走行せざるを得ない場合もあります。

狭い道をキャリアカーで通行するだけでも集中力が必要な上に、さらにルートまでを間違えてしまうと、もとのルートに戻るまでかなりの時間を浪費するだけでなく、体力・精神的にも負担が増大してしまうのです。

このことから、走行前にルートをしっかり確認しておくことが大切です。
(もちろん、走行中に常に正しい道を走っているかどうかを確認する必要もある)

ここまでにも記載しましたが、この仕事は総じて「繊細さ」「集中力」「判断力」が求められる仕事となるのです。

まとめ:就職・転職する際の注意点

以上が、「キャリアカードライバーの働き方」についてのご紹介となります。

キャリアアップを目指すためには、勤務する企業はもちろん、資格取得など“自身の努力”も必要となってきます。

ただし、資格を取得してしまえば、長く続けられる仕事であることも間違いありません。

最後に。

もし「キャリアカードライバーに就職or転職したい」と考えている人がいれば、以下の点に注意しておくことをオススメします。

◆「就職先の労働環境を良く調べる」こと
◆「労働時間や休日の制度についてしっかり確認をする」こと

また、人によっては「研修制度が充実しているかどうか」も大切です。

この理由は、「勤務する企業によって、労働条件が異なる」からです。

もしかしたら務める企業が“長く勤務する企業”となり得るかもしれませんので、気になった点があれば、必ず問い合わせや面接などで積極的に質問していくことをオススメします。

クルマ社会である現在の日本において、この仕事は日本のクルマ社会を支える職業として、必要不可欠なものだといえます。

また、将来の労働力人口減少が叫ばれている中、人の技術に左右される面が大きいドライバーの仕事は、これからの需要も充分高まるといっても過言ではありません。

関心がある方は、ぜひ知見を広げて、その一歩を踏み出してみてください。

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