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「牽引免許」とはどうやったら取得できるのか?免許の特徴・取得までの流れ・費用などについて解説します!

この記事は約7分で読めます。

車にはさまざまな種類が存在し、運転する種類によって必要な免許が異なります。

特に、仕事で車の運転を行う人は、それぞれの車を運転するときに「どのような免許が必要となるのか?」を正しく理解しておかなくてはいけません。

そして、今回ご紹介する免許は「牽引(けんいん)免許」というもので、大型トレーラーやトラクターを運転する際に取得が義務付けられています。

◆免許の特徴は?
◆資格取得までの流れは?
◆どのくらいの費用が掛かるの?

今回はこういった点について、ご紹介していきたいと思います。

そもそも「牽引」「牽引車」とは?

概要


まずは「牽引(けんいん)」および「牽引車」についてご紹介していきます。

ドライバー業界でのこの言葉の意味は「大きな力で物体を引っ張ること・引き寄せること」を言います。
(一般的な意味だと、「大勢の先頭に立って物事を引っ張っていく」意味なども加わる)

そして、「牽引車(牽引自動車)」とは、「トレーラーなどの被牽引車を牽引する車両のこと」を指しています。

もっともイメージしやすいのは、前回の記事でもご紹介した「キャリアカー」ではないでしょうか。

これは、「新車・中古車・事故車・廃車などをトレーラーに積み込み、複数の車や二輪車などを一度に目的地まで運ぶ乗り物」のことをいいます。

ちなみに、上記のように業務的に使用されることが多い一方で、「キャンピングトレーラー」など、個人の趣味の範囲で使用されるケースもあります。

また、被牽引車(牽引される側)を「トレーラー」と呼ぶのに対し、牽引車(牽引する側)は「トラクター」と呼ばれることがあります。

「牽引免許」を必要とする条件とは?

まず、車を運転するためには、必ずその種類に合った運転免許を所持していなくてはいけません。

「普通自動車免許」「大型自動車免許」などであり、これは必須となります。

では「牽引免許」はどうなのでしょうか?

トレーラーを牽引する際には、絶対に必須となる免許なのでしょうか?

実は、「牽引免許」が必要となる条件は決まっています。

それは“車両の総重量が750kgを超える場合、牽引免許が必要となる”です。

そのため、例えば750kg以下のキャンピングトレーラーなどを牽引する場合は、普通免許だけで牽引することが可能となります。

また、「故障車を牽引する場合」「牽引する側と牽引される側が分離できない構造の車輌を運転する場合」にも、牽引免許は必要ありません。

とはいえ、輸送業や運輸業で扱われる貨物は通常750kg以上であることが多く、基本的には牽引免許は必要不可欠な免許と考えておいて差し支えありません。

趣味でキャンピングカーを運転するならばともかく、「仕事の幅を広げたい!」と考えているなら、免許は必須クラスです。

「牽引免許」には3つの種類が存在する

「牽引免許」と一口にいっても、条件に応じて必要となる免許が異なります。

世間一般に言われる「牽引免許」は、正式には「牽引第一種免許」であることが多いです。

そして他の種類でいうと、「牽引第二種免許」「小型限定牽引免許」があります。

それぞれの条件・目的ですが、以下のようになっています。

◆「牽引第一種免許」 :車両の総重量が750kg以上の場合、必要となる
◆「牽引第二種免許」 :車両の総重量が750kg以上+人を乗せて運転する場合に、必要となる
◆「小型限定牽引免許」:車両の総重量が750kg~2,000kgの場合に、必要となる

免許取得の「条件」「取得までの流れ」は?


次に、この免許の「取得条件」「取得するまでの流れ」について、ご紹介をしていきたいと思います。

「取得できる条件」について

まず大前提として、各車両を運転するための(車両に応じた)「免許」が必要となります。
(普通・準中型・中型・大型などの自動車免許)

また、運転免許自体が「満18歳以上」からしか取得できないので特に問題はありませんが、「18歳以上」しか牽引免許を取得することはできません。

その他にも、以下のような点も条件に加わってきます。

◆「運転に支障が出るような障害がない」
◆「視力:両眼0.8以上、片眼(左右それぞれで)0.5以上」
◆「深視力の検査:誤差の平均が2cm以下(3回検査をする)」
◆「色彩認識能力:赤・青・黄の3色の識別ができる」
◆「聴力検査:10mの距離で検査を行い90dbの音を認識できる」

「取得までの流れ」について

免許を取得するための方法は、主に以下の2通りがあります。

①自動車教習所で既定の教習を受けてから、検定を受ける
②運転免許センターで、直接試験を受ける

①に関しては、まずは指定の教習所(もしくは合宿)に入校して、「運転適性検査」に合格する必要があります。

この運転適性検査では、上記でご紹介した「適性検査」「視力」「深視力」「聴力」「色彩認識能力」などをチェックします。

その上で、“12時間の技能教習”を受け、“卒業検定”に合格する……。

そして、最後に“運転免許センターの適性検査に合格する”ことで免許証が交付されるのです。

対して②は、いわゆる「一発試験」というもので、教習を受けることなく“技能卒業検定”を受験する方法です。

合格後に運転免許センターの適性検査を受け、合格すれば免許証が交付されることとなります。

発生する費用の目安について

結論から言うと、免許取得にかかる費用は利用する教習所や方法によって千差万別です。

ただ、相場はある程度決まっています。

まず、教習所に通う場合の費用相場は「100,000円~150,000円」ほどです。

合宿の場合は、教習所通いに比べて少し安くなる傾向にはありますが、相部屋か個室かなどによって料金体系が若干変化します。

対して一発試験の場合は、教習所に通う必要がないので「約6,000円」ほどとなります。

結論、どちらの方がお得なの?

こちらも結論から申し上げると、“人それぞれ”となります。

経験・技術・知識がしっかりある人なら、一発合格を目指すのも良いかもしれません。

しかし、経験・技術・知識がない人なら、(時間はかかってでも)教習所や合宿で勉強してから試験に臨んだ方がいいです。

なぜなら、「牽引免許の取得は難度が高いから」です。

年度ごとの平均的な合格率は“毎年20%~25%”ほどといわれており、ほとんどの人が4回~5回ほど受験してようやく合格するといった割合なのです。

経験・技術・知識がない人が一発合格を目指すのは、無謀としか言いようがありません。

確かに、費用だけを見ると一発合格の方がお得のようには感じるでしょう。

しかし、不合格が続き何度も受験を重ねると、結果として教習所に通うよりも費用が高くなる可能性もあります。

よほど自信がある人ならばともかく、少しでも不安がある方は、教習所や合宿での免許取得を選ぶ方が良いかと思います。

指導員による事前練習もオススメ

もし仮に一発合格を目指すのであれば、牽引自動車の運転を練習できる「免許センター」「自動車練習場」での事前練習がオススメです。

練習の際には“指導員”あるいは“安全運転指導員”が同伴するので、多少の指導を受けながら一発合格に向けて経験を積むことができます。

ちなみに、掛かる費用は「1回あたり50分・約11,000円」となります。

「仕事の合間を利用して、低予算で取得を目指したい!」という人にオススメできます。

まとめ

以上が、「牽引免許」の特徴や取得までの流れのご紹介となります。

個人の趣味でキャンピングカーなどを運転する場合などはともかく……。

主に運送業の仕事をされている方であれば、遅かれ早かれこの免許の取得は必要になる場面があると思われます。

特に「キャリアアップを目指したい」という場合です。

もし、仕事で必要だとわかっているのであれば、なるべく早めに取得の準備をされることをオススメします。

“合格難度が高い”といっても、それは「一発合格を目指すから」であることが多いです。

教習所や合宿で集中して実技訓練を受ければ、(時間はかかっても)多くの方が取得できる資格ではありますので、諦めずに資格取得に向けて動き出してみてください。

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