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【自動車教習所】「公認校」と「非公認校」の違いってなに?それぞれのメリット・デメリットをご紹介!

この記事は約7分で読めます。

前回の記事にて、「自動車教習所の呼び方の違い」について、ご紹介をさせていただきました。

自動車教習所にはさまざまな呼び方が存在しますが、意味合いはどれも同じです。

しかし、「指定自動車教習所(公認校)」「届出自動車教習所(非公認校)」は種類が異なり、それぞれで意味合いが大きく異なります。

今回は、この「公認校」と「非公認校」の違い、それぞれのメリット・デメリットについて、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

「公認校」とは?

概要


これは、「各都道府県の公安委員会より指定を受けている教習所」という意味であり、ほとんど教習所がこの「指定校」となります。

公認校となるには、以下3つの条件をすべてクリアする必要があります。

◆「人的規準」:資格を持った指導員がいること
◆「物的規準」:コース面積や作り方、学科を勉強するための教室があること
◆「運営基準」:教習の内容などが道路交通法令の定める規準を満たしていること

最大の特徴は、「教習所内で、仮運転免許試験・修了試験・卒業試験などの実施が認められている」という点でしょうか。

そのため、本免許の技能試験が免除となるのです。
(運転免許試験場での技能試験をパスできる)

ただし、上記の通り指定を受けるためのさまざまな基準を満たさなくてはいけないため、教習所側は“施設づくり”などに費用を割くこととなります。

そのため、非公認校と比べて、教習費用が高めに設定されています。

とはいえ、“充実したプログラムや質の高い指導教官のもとで学べること=合格のケアはきちんとされていること”となるので、「確実に運転免許を取得したい!」というのであれば、公認校に通うことをオススメいたします。

公認校の「メリット」とは?

こちらのメリットは、数多く存在します。

箇条書きでまとめてみると、以下のようになります。

◆免許取得に必要な知識な技能を、国の定めに従った教習で受けることができる
◆仮免許学科試験を教習所で受けることができる
◆仮免許技能試験を教習所で受けることができる
◆卒業証明書があれば、運転免許試験場での技能試験が免除される
◆運転免許試験場での技能試験に合格できれば、あとは免除の交付を待つだけで良い(合格後の講習などが無い)

尚、もう一つのメリットとして、「別の公認校への転校も可能である」というのも挙げられます。

公認校であれば、全国どこの教習所であっても“入学から卒業までのカリキュラムは同一”なのです。

家庭や仕事の都合で教習途中に別の地域に引っ越すことになったとしても、公認校間の転校であれば、カリキュラムを継続して進めることが可能となっており、教習をやり直す必要がありません。

公認校の「デメリット」とは?

公認校のデメリットは、「定められたカリキュラムをすべてクリアする必要がある」という点です。

どんな運転が上手であっても、どんなに法令知識がしっかりしていたとしても、必ず教習所(国)が定めたカリキュラムをすべてクリアしなければいけません。

良い方を変えると、“融通が利かない”という意味でもあります。

そのため、卒業するまでに一定の時間が掛かってしまうことは覚えておいた方がいいでしょう。

もう一つは、「非公認校に比べて、費用が高くなりがちである」ということでしょうか。

上記でも記載した通り、認定校となるには国が定めた複数の条件をクリアしなければいけないため、“施設づくり”に費用が掛かってしまいます。

その分、教習費用も割高となってしまうため、この点には注意が必要です。

「非公認校」とは?

概要


こちらは“非公認”と記載されていることからもわかる通り、「各都道府県公安委員会の許可を取っていないor条件をすべて満たせていない教習所」という意味になります。

上記「指定校」に比べると、その数はかなり少なくなります。

ちなみに、「非公認教習所」というのは昔の言い方であり、現在は「届出自動車教習所」と呼ばれています。

そして、この「届出自動車教習所」は、以下の2種類が存在します。

①「届出自動車教習所」
②「特定届出自動車教習所」

①に通う場合は、本免許技能試験に合格して運転免許の交付を受けるまでの間に「指定自動車教習所」において「取得時講習(※)」を受ける必要があります。
※自動車等の運転に関する講習及び応急救護処置に関する講習
※別途費用が掛かる

しかし②の場合は、特定届出自動車教習所で授業を受けて「特定教習終了証明書」が交付されていれば、「取得時講習」が免除されるのです。

非公認校に通うことを検討している人は、その教習所が「どちらの届出自動車教習所なのか?」を、事前にしっかりと確認しておくことをオススメいたします。

非公認校の「メリット」とは?

最大の特徴は、「認定校と違い”定められたカリキュラム”がない」という点が挙げられます。

要するに、「教習の自由度が高い」ということです。

ある程度“運転がうまく・法令知識がある”という人であれば、“短期間かつ安価”で免許を取得することが可能となるのです。

非公認校に通う人の特徴は、「過去に運転歴がある」という人が多いです。

◆免許失効
◆免許取消
◆更新のし忘れ
◆免許切替

など、「運転歴がある(過去に免許を取得していた)人が、何らかの理由で免許を失ってしまう」ということもあります。

こういう人の場合、ある程度運転に関する技能や知識が付いている状態となるため、認定校に通うより、時間もお金も低く抑えることができるのです。

非認定校の「デメリット」とは?

こちらは、デメリットがいくつか存在します。

箇条書きにしてまとめると、以下のようになります。

①「仮免許学科試験」を受けるために、運転免許試験場に行く必要がある
②「仮免許技能試験」を受けるために、運転免許試験場に行く必要がある
③「技能試験」(認定校における卒業検定)を、運転免許試験場で受ける必要がある
④運転免許試験場で試験に落ちると、都度料金が発生する
⑤すべての試験に合格した後に、「取得時講習」を受ける必要がある(特定届出自動車教習所は除く)

少し補足を加えます。

①と②ですが、これは同日に受けることができます。

しかし、もし同日に受験することができなかった場合は、2回試験場に行く必要があります。

③も加えると、「2~3回、運転免許試験場に足を運ばなければならない」ということになるのです。

そもそも、運転免許試験場は各都道府県に数か所しかないため、試験場が遠いと交通費が高くなり、移動時間もかかってしまいます。

そして、試験に落ちてしまえば、当然再試験ごとに料金が発生してしまうこととなります。

加えてもう一つ、注意すべき点があります。

それは、「運転免許試験場で試験を受ける場合、判定基準が非常に高くなる」ということです。

その理由は、「試験官を務めるのが”警察官”である」という点にあります。

「運転初心者は、認定校に通った方が良い」といわれる理由は、上記デメリットが受験者の負担となってしまうからなのです。
(不合格が重なれば、時間・費用ともに浪費することとなる)

以前に、「一発試験」についてもご紹介したことがありますが、「非認定校」も、基本は「運転歴のある人の救済措置」となります。

もしくは、「仕事の都合でなかなか時間を作れない人」のためか。

※一発試験については、以下記事を参照ください※

ある程度、運転の技能や知識に自信がある人ならばともかく、運転に慣れていない人が非公認の教習所に通って試験を受けても、不合格になる確率の方が高くなってしまいます。

この点には注意しておいた方がいいかと思います。

まとめ:どちらの方がオススメなのか?

以上が、「公認教習所」と「非公認教習所」の違いやメリット・デメリットのご紹介となります。

「公認」と「非公認」どちらの方がオススメなの?という点についてですが、結論としては「人それぞれである」としか言えず、人の状況によってどちらに通った方が良いかは変わってきます。

例えば、過去に運転免許を持っていた人(法令知識や運転技術をしっかり持っている人)で、何らかの理由で「免許を再取得したい」という状況になったのであれば、「非公認校(届出自動車教習所)」の方が良いといえるかもしれません。

しかし、「初めて運転免許を取得する」「技術や知識に不安がある」という人の場合は、「認定校(指定自動車教習所)」の方が良いといえます。

ちなみに余談ですが、「新規に免許を取る人のうちの”97%”は認定校を卒業している(※)」とのことです。
(※全日本指定自動車教習所協会連合会HPより)

どちらにしても言えることは、「教習所に通うには、ある程度まとまったお金が必要である」ということです。

決して安い買い物ではないので、「運転免許を取得したい!」と考える人は、後悔がないよう慎重に教習所選びを検討してみてください。

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