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「中型免許」ってなに?準中型免許との違いや取得費用、運転できる車両について解説します!

この記事は約8分で読めます。

自動車にはさまざまな種類の免許が存在し、免許の有無で乗れる車にも違いが出てきます。

もともと、自動車免許は「普通免許」「大型免許」の2つの区分に分けられていたのですが、「中型免許」「準中型免許」などが新設されて、免許の区分が細分化されることとなったのです。

この「中型免許」とは、どういった車を運転できるようになるのでしょうか。

そして、「準中型免許」との違いや、免許取得の条件・取得費用などはどのようになっているのでしょうか。

今回は、こういった点について、ご紹介をしていきたいと思います。

尚、「大型免許」については、以前に別の記事にて詳細をご紹介しておりますので、以下にリンクを貼っておきたいと思います。

「中型免許」ってなに?


冒頭でもお伝えした通り、運転免許はもともと「普通免許」「大型免許」の2つしかありませんでした。

そして、2004年に「道路交通法」が一部改正されることとなります。

「中型免許」はこのときに誕生した免許制度であり、2007年6月2日に施行されました。

ちなみに、「準中型免許」は、2017年に新設されており、比較的新しい免許となります。

「中型」と「準中型」の違いとは?

「中型」の特長について

まず、中型免許の対象となる車は、以下の通りです。

◆「車両総重量」:11t未満
◆「最大積載量」:6.5t未満
◆「乗車定員」 :29人以下

中型といっても、普通車よりもはるかに大きく、大型のトラックやバスよりも少し小さいくらいのサイズとなります。

基本的には、個人利用というよりも仕事で使用するケースが多いといえるでしょう。

ちなみに、中型免許には「一種」と「二種」が存在します。

例えば、トラック運送のような一般的な業務の場合は「一種」、バスなどのお客様を乗せて料金をもらう場合は「二種」の免許がそれぞれ必要となります。

「準中型」の特長について

次に、準中型免許の対象となる車ですが、以下のようになります。

◆「車両総重量」:7.5t未満
◆「最大積載量」:4.5t未満
◆「乗車定員」 :10人以下

いうなれば、普通免許と中型免許の中間的な位置づけとなります。

各免許の違いは?

「普通」「準中型」「中型」「大型」と区分が分かれている免許ですが、それぞれで運転できる条件が異なります。

まとめておくと、以下のようになります。

【普通】
◆「車両総重量」:3.5t未満
◆「最大積載量」:2t未満
◆「乗車定員」 :10人以下

【準中型】
◆「車両総重量」:7.5t未満
◆「最大積載量」:4.5t未満
◆「乗車定員」 :10人以下

【中型】
◆「車両総重量」:11t未満
◆「最大積載量」:6.5t未満
◆「乗車定員」 :29人以下

【大型】
◆「車両総重量」:11t以上
◆「最大積載量」:6.5t以上
◆「乗車定員」 :30人以上

このように、「どの免許を取得しているか?」で、運転できる車両が変わってくるのです。

中型免許を取得するメリットとは?


上項で、“中型免許=仕事で使用するケースが多い”と記載した通り、この免許は仕事で使用することが一般的です。

つまり、「仕事の幅が広がる」ことが、最大のメリットであるといえるのです。

普通自動車は、短距離の荷物の配送がメインであり、基本的に中・長距離の運搬には向いていません。

その理由は、“荷物を多く積み込めない”からです。

その点、中型自動車になれば一度に運べる荷物の量が段違いに多くなり、短距離はもちろん、中・長距離でも活躍が見込めます。

加えて、中型の代表格である「4tトラック」や「6tトラック」の場合、運送業界はもちろん、食品業界や建設業界など、多様な業界で活躍することができます。

また、バス運転手、ごみ収集車、消防車なども運転できるようになり、仕事の幅が大きく広がることとなるのです。

そしてもう一つ。

「教育訓練給付金」を受け取れる点も魅力といえます。

これは、中型免許の取得費用のうち“20%(最大10万円)”が支給されるキャリア形成支援制度のことを指します。

このことから、「運送業界などで働きたい!」という方は、積極的に取得すべき免許といえるのです。

免許の「取得条件」について

「中型」の取得条件について


こちらは、所持している免許の種類によって変化します。

それぞれの条件は、以下の通りです。

◆「普通免許」:免許停止期間を除いて”免許取得から2年以上”が経過していること。
◆「大型特殊免許」:免許停止期間を除いて”免許取得から2年以上”が経過していること
◆「中型8t限定免許」:限定解除試験に合格すること

上記の通り、普通免許所持者であっても、免許取得から2年以上が経過していないと取得条件を満たすことができないため、中型免許は早くても「満20歳以上」からしか取得することはできません。

また、免許を取得する際には、ほかにも「視力」「聴力」「運動能力」の適正検査があります。

この検査に合格するための基準は、以下の通りです。

【視力】
◆両眼で0.8以上、片眼で0.5以上の視力があること(眼鏡・コンタクトの使用は可能)
◆深視力検査の誤差が平均2㎝以下であること
◆色彩識別能力で赤色・青色・黄色を識別できること(=信号機の色を判別できること)

【聴力】
◆10mの距離で90dbの警告音が聞こえること(補聴器の使用は可能)

【運動能力】
◆自動車の運転に支障をきたす恐れのある身体障害や病気がないこと

これらの条件を満たしていれば、条件が満たされることとなります。

「準中型」の取得条件について

こちらは、“普通免許を所持していなくても取得が可能”です。

つまり、「18歳」から取得が可能なのです。

準中型は、「普通自動車」「小型特殊」「原付」も扱うことができるため、運転できる車の幅が広がります。

ちなみに、この免許は2017年に新設されたものですが、設けられた背景としては「運送ドライバーの人材不足」が挙げられます。

準中型を取得すれば、2tトラックが運転できるようになります。

また、18歳からドライバーとして働くことができるため、就職はもちろんアルバイトなどの仕事の幅も広がることでしょう。

免許を取得する方法・掛かる費用について


上項で記載した通り、中型免許は“取得している免許によって条件が異なる”こととなります。

◆「普通免許」:免許停止期間を除いて”免許取得から2年以上”が経過していること。
◆「大型特殊免許」:免許停止期間を除いて”免許取得から2年以上”が経過していること
◆「中型8t限定免許」:限定解除試験に合格すること

そして、他の運転免許と同じく、中型免許の取得方法も「教習所に通学する」「合宿免許を利用する」「一発試験に合格する」の3種類が存在します。

一発試験は難易度が高いため、一般的には「通学」or「合宿免許」の利用が良いでしょう。

「通学」or「合宿免許」については、以前に別の記事で詳細をご紹介しているので、以下を参考にしてください。

そして費用についてですが、これは「教習所」「合宿免許」「一発試験」のそれぞれで、発生する金額が異なることとなります。

基本的には、「教習所>合宿免許>一発試験」で金額が上がっていくことは多いですが、通う場所によっても金額が変動してくるため、一概に「中型免許取得には〇〇円が掛かる」とは言えません。

一応、費用の目安としては、

◆「教習所、合宿免許」:200,000円~250,000円
◆「一発試験」    :4,000円

ほどとは言われています。

ただし、教習所によって金額は変動してくるので、必ずホームページやパンフレットなどを確認し、不明点は教習所に問い合わせをして自身で確認するようにしてください。

最後に。

「一発試験の値段が安い!お得!」と考える人もいますが、一発試験は基本的にオススメはしません。

なぜなら、「一発試験の合格率は非常に低い」からです。

そもそも、一発試験の合格率が高ければ、教習所なんて存在しません。

「合格難度が高いからこそ、教習所で基礎を学んで、試験に挑む」という必要性があるのです。

もし一発試験に臨む場合は、複数回受験することを覚悟の上で挑んだ方がいいかもしれません。

そうなると、トータルでみれば教習所の費用とそれほど変わらないケースも少なくありませんが……。

どれを選択するかは、人それぞれです。

いろいろな情報を調べて、自分に合った方法を模索してみてください。

まとめ

以上が、「中型免許」「準中型免許」に関するご紹介となります。

いずれも、仕事で利用するケースが多く、取得すれば仕事の幅が大きく広がるため「運送関連の仕事に就きたい!」「キャリアアップを目指したい!」という人は、ぜひ知見を広げて資格取得への一歩を踏み出してみてください。

中型免許は大型免許よりも取得費用を抑えられ、運転スキルも比較的マスターしやすい資格となっています。

限定解除や一発試験など、さまざまな方法を検討して自分の可能性を広げてみてください。

そして、中型を取得できれば、次は「大型免許」の免許取得も目指してみるといいかもしれません。

大型免許を取得すれば、さらに仕事の幅が増え、キャリアアップも目指しやすくなります。

順にステップアップし、ぜひ活躍の場を大きく広げてみてください。

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