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「8t限定中型免許」「準中型5t限定免許」ってなに?運転できる車の種類について解説します!

この記事は約10分で読めます。

車の免許にはさまざまな種類が存在し、免許によって運転できる車は異なることとなります。

しかし、「中型免許」が登場するまでは、運転免許は「普通免許」「大型免許」の2種類しか存在しなかったのです。
(中型免許は2007年から、準中型免許は2017年から新設されている)

では、それ以前の免許を取得している人は、どのサイズの車をどの免許で運転することができていたのでしょうか?

実は、これについては「運転免許証」に記載されていることがあるのです。

今回は、この「〇t限定中型免許」、そして「限定解除」について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

尚、「大型免許」および「中型免許」に関しては、以前に別の記事で詳細をご紹介しておりますので、以下にリンクを貼っておきたいと思います。

運転免許の「区分」と「種類」について

概要


冒頭でも記載した通り、運転免許にはさまざまな「種類」が存在します。

そして、各免許で「区分」も異なります。

まずはじめに「区分」についてですが、これは、以下3つの種類が存在します。

◆第一種運転免許
◆第二種運転免許
◆仮免許

それぞれの特長および該当する種類について、ご紹介をしていきたいと思います。

「第一種運転免許」とは?

これは、日本国内の公道で、自動車自動二輪車を運転するために必要な免許のことです。

該当する種類は、以下が挙げられます。

◆普通免許 AT限定、MT
◆準中型免許
◆中型免許
◆大型免許
◆大型特殊免許
◆牽引(けん引・けんいん)免許
◆普通二輪免許
◆大型二輪免許
◆原付免許
◆小型特殊免許

「第二種運転免許」とは?

こちらは、例えば「タクシー」「バス」など、旅客自動車を営利目的で旅客運送するために必要な免許となります。

旅館や介護施設などの送迎に使う「コミュニティバス」「マイクロバス」、自動車を運転できない人の代わりに運転業務を行う「代行運転業」「民間救急車」「大型車で自動車を輸送する」際などにも必要になります。

この種類は、以下が該当します。

◆普通第二種免許
◆大型第二種免許
◆中型第二種免許
◆大型特殊第二種免許
◆牽引第二種免許

ちなみに、第二種運転免許は、同種の第一運転免許も兼ねています。

例えば、「大型第二種免許」を取得している場合、「大型第一種免許」で運転できる全車種を運転することが可能となるのです。

「仮免許」とは?

「仮免許」は、多くの人が一度は耳にしたことがある言葉だと思います。

これは、「第一種免許・第二種免許を受けようとする者が、練習などのために公道を運転するために必要な免許のこと」を指しています。

要するに、“自動車教習所で運転の練習をする際に必要となる免許のこと”を言うのです。

この免許を取得していないと、当然教習所で路上教習を受けることはできず、そもそも本免許を取得することができません。

「〇t限定」って、どういう意味なの?


ここまでにご紹介した内容において、「8t限定」「5t限定」という言葉は、一度もでてきませんでした。

これは、一体何なのか?

冒頭でもお伝えした通り、もともと運転免許は「普通免許」と「大型免許」の2つしかありませんでした。

それが、2007年に「中型免許」が、2017年に「準中型免許」が新設されたのです。

では、中型や準中型が新設されるまでの間は、どうなっていたのでしょうか?

順に解説を加えていきましょう。

「8t限定」とはなにか?

2007年に「中型免許」が新設されるまでの間は、普通免許でも“車両総重量が8t未満の車”を運転することができたのです。

そのため、法改正前(2007年以前)の免許取得者を対象として、「8t限定中型免許」という区分が設けられることとなります。

上記に該当する免許証には、「中型車は中型(8t)に限る」と記載されています。

「5t限定」とはなにか?

こちらの対象となるのは、「2007年6月2日から2017年3月11日までに普通車免許を取得し、その後も免許更新をした人」となります。

該当する人は、免許証に「準中型で運転できる準中型車は準中型車(5t)に限る」と記載がされています。

そして、この免許では“車両総重量5t未満”までの車しか運転することができません。

もし準中型の車を運転できるようにしたければ、「5t限定解除」の手続きをしなければいけません。

「車両総重量」とはなにか?

「車両総重量」というのは、「車両重量+最大積載量+最大定員(1人55kg換算)が乗車した状態」を想定した重量のことをいうのです。

一般的な計算式は「車両重量+(乗車定員×55kg)+最大積載量」となります。

つまり、最大積載量8t未満の車を運転することができても、上記の計算を踏まえると実際に運転できるのは4tトラックとなるのです。

この車両総重量の調べ方ですが、これは「自動車検査証」を確認してみてください。

これには、「車両重量」「乗車定員」「最大積載量」「車両総重量」が具体的に記載されています。

ちなみに、「車両重量」と「最大積載量」の意味は、以下の通りとなります。

◆「車両重量」 :車体本体の重量にガソリンやエンジンオイル、バッテリーなどを加えた重量のこと
◆「最大積載量」:車に積んでもよい荷物の最大重量のこと

「限定解除」ってどうすればできるの?

そもそも「限定解除」ってなに?

端的にいうなれば、「8t限定」や「5t限定」の縛りをなくすことをいいます。

つまり、「乗れる車の幅が広がる」ということです。

これは、下記で記載する指定の審査をクリアすることで行うことが可能です。

ちなみに、限定解除を行う際は、「深視力検査」の項目が加わることとなります。

中型車の場合、普通車に比べて車体の長さや幅がグッと増えるため、バックする時や路肩への幅寄せの際に車両が接触する危険性が高まり、今までよりも高い運転能力が求められることとなるのです。

こうした接触のリスクなどを回避できる能力があるかどうかを判定するためのテストが、この「深視力」なのです。

とはいえ、特別な能力が必要というわけではなく、普通車を運転できる視力があれば、まずつまづくことはありません。

一応、長時間の労働で疲れがたまっていたり、寝不足で疲れ目の場合にこのテストに引っかかる可能性もなくはないので、少なくとも前日はしっかりと睡眠をとって万全の状態で臨むようにしましょう。

また、どうしても深視力が気になる人は、スマホのアプリや動画サイトなどで「深視力」と検索をしてみてください。

試験対策として参考になるものが出てくるので、事前に対策を取っておくこともできます。

限定解除の方法について

限定解除を行う方法は、2つあります。

一つは、「教習所で技能の教習を受ける」こと。

もう一つは、「運転免許試験場で一発試験を受ける」ことです。

人によっては、「警察署や免許センターで申請すればすぐに何とかなるんじゃないの?」と考える場合もあるかもしれませんが、さすがにそんなに単純なものではありません。

上項でも記載した通り、限定解除を行うことで“運転できる車の幅が広がる=運転に慣れる”必要があり、新たに覚えなくてはいけない知識もあるのです。

だからこそ、技能教習や試験に審査が設けられているのです。

尚、どちらの方法(教習所or一発試験)で限定解除を行うかは、人によって変わってきます。

教習所の場合、時間と費用こそ掛かってきますが、確実に知識を学ぶことができます。

一発試験の場合、時間と費用を大幅に抑えることはできますが、合格難度は飛躍的に高まることとなります。

この点は、いろいろと情報を調べて、自分に合った方法を検討してみてください。

「費用」について

費用に関してですが、「通学する」「合宿免許を利用する」「一発試験に臨む」で、費用は変化します。

そのため、一概に「限定解除には〇〇円が必要である」とは言えず、自身でいろいろと情報を仕入れて自分に合った方法を選択するしかありません。

ただし、基本的には「通学>合宿免許>一発試験」で料金は高くなる傾向にはあります。

特に一発試験は費用が数千円で済む(地域によって変動する可能性あり)ことが多く、「時間も費用も抑えたい!」という人には挑戦する価値はあるといえるかもしれません。

とはいえ、一発試験は合格難度が高いため、一発試験を受ける方は多少なりトラックの特性をしっかりと理解してから臨むことをオススメします。

そしてもう一つ、金額の面で変動する要素があります。

それは、普通免許の「MT」「AT限定」のどちらを所持しているか?です。

中型車の運転は、MT操作により行うこととなります。

そのため、すでにMTの普通免許を所持している人は、AT限定の免許所持者に比べて、費用面が安く済む可能性が高まります。

通学の場合の費用相場は、MT免許所持者の方は10万円前後となることが多いですが、AT限定免許所持者の場合は12万円~13万円前後になるといわれています。

加えて、AT限定免許所持者の方が、MTの操作を覚える技能教習が増えてしまうこととなります(9時間になる)。

この点にも、若干の注意が必要となります。

尚、教習所選びの際に、一つ注意点があります。

それは、「限定解除できる教習所は限られている」ということです。

そもそも中型トラックの取得ができる教習所でなければ、限定解除を行うことはできません。

この点については、インターネットで「8t限定解除 教習所 〇〇←地域」などで検索をかけると、各都道府県で限定解除を取り扱っている教習所を調べることができるはずです。

ただし、教習所のホームぺージの中には、限定解除や審査の記載がされていないこともあります。

その場合であっても、「中型免許を取り扱っている教習所=限定解除を取り扱っている」ことが多いため、不明点があれば直接問い合わせを行ってみると良いかと思います。

限定解除をする「メリット」とは?


最後に、限定解除する「メリット」について、ご紹介をしておきたいと思います。

結論から言うと、「仕事の幅が大きく広がることとなる」です。

例えば、「8t限定」だと車両総重量が8t未満の車しか運転することはできません。

しかし、限定解除すれば、中型=車両総重量11t未満までの車を運転することができるようになるのです。

「総重量の制限が緩和される=最大積載量の制限も緩和される」ことにつながり、より多くの荷物を一度に運送することができるようになります。

また、中型免許を取得すれば“定員数が最大29人以下に増える”こととなるため、マイクロバスも運転ができるようになります。

マイクロバスも、介護施設や各種冠婚葬祭の式場などで送迎に用いられるため、バス運転手を目指している人にとっても仕事の幅が大きく広がることとなります。

尚、一つだけ余談となるのですが、「限定解除を行っていなくても、中型ドライバーとして応募を受け付けている企業は多数ある」ということです。

つまり、“中型ドライバーになる=必ずしも中型免許のみが必要となる”というわけでもないのです。

焦って限定解除を行う必要性が、必ずしもあるわけではありません。

企業によっては、就職した後に限定解除を行うでも良い場合もあるのです。

ただし、この点は求人内容によって変わってきますので、応募要件をしっかりと確認し「就職した後に限定解除を行うでも問題ないか?」を事前にしっかりと調べておくようにしてください。

とはいえ、中型免許を取得している方が、就職・転職に有利になることも間違いはありません。

少なくとも選考においてメリットになることはあっても、デメリットになることはまずないといえるでしょう。

様々なケースに対応できる免許を保有しておくことは、採用面接や書類選考において大きなアピール材料になることは間違いありませんので、関心がある方は積極的に限定解除を行っておいて損はないといえます。

まとめ

以上が、「8t限定中型免許」「準中型5t限定免許」「限定解除」に関するご紹介となります。

特に、2007年以前に普通免許を取得している人は「車両総重量8t未満の車を運転できる」ということで、普通免許しか所持していない人でも仕事の幅が広がる可能性があります。

そして、限定解除を行うことによって、さらに運転できる車両や仕事の幅が広がるというメリットもあります。

運送業界にかかわらず、運転が必要となる企業にとって、ドライバーは非常に貴重な存在です。

特に現代は「ドライバーの人材不足」が顕著であり、経験を問わず保有している免許証の区分を重視して採用活動を行っている企業も増えています。

限定解除を行えば、それだけ就職・転職にも優位に働くこととなるのです。

「中型トラックドライバーになりたい」「マイクロバスなどのバス運転手を目指したい」という方は、積極的に限定解除を行って、仕事の幅を広げ、日々の業務に活かしてみてください。

尚、関連サイトとして、当社では「ドライバー」に関する採用サイトも取り扱っております。

詳細は以下リンクよりご参照いただければ幸いです。

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