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これってどういう意味?タクシー業界用語をご紹介!~基本編~

この記事は約7分で読めます。

どのような業界にも、「専門(業界)用語」というものが存在します。

それはタクシー業界でも同じことが言え、この業界にも実にさまざまな専門用語があるのです。

今回は、“基本編”として、業界でよく使われる……もしかしたら皆さんも聞いたことがあるかもしれない専門(業界)用語を、いくつかご紹介していきたいと思います。

「勤務形態」について


まずは、「勤務形態」からご紹介をしていきたいと思います。

これについては、別の記事で詳細をご紹介しておりますので、合わせてリンクも貼っておきたいと思います。

「日勤」

これは、毎日乗務する勤務形態のことを指しています。

「日勤」には、以下のように2つの種類が存在し、それぞれで勤務時間が異なります。

◆「昼勤」:8:00~19:00くらいまでの”日中”に働く形態
◆「夜勤」:18:00~翌朝までの”夜間”に働く形態

それぞれの特徴・メリット・デメリットは、以下記事を参照ください。

「隔日勤務」

タクシードライバーにとってもっともスタンダードな勤務体系となるのが、この「隔日勤務」というものです。

端的に言うと、「1回(1日)の勤務で、2日分働く」という形態であり、朝7:00頃~翌朝(4:00前後)まで働くこととなります。

ただし、出勤した次の日は休みとなります。

つまり、「仕事と休みを1日おきに繰り返す」ということです。

これについても詳細な記事を別に作成しておりますので、以下にリンクを貼っておきたいと思います。

ちなみに、タクシードライバーの働き方に多い隔日勤務ですが、他の職種でもこの勤務形態を採用していることもあります。

例えば、「トラックドライバー」「警備員」などです。

要するに、“24時間体制で運営している”ところで採用される可能性が高い雇用形態ということであり、その中でも特にタクシードライバーの多くがこの勤務形態で就業している可能性が高いというだけなのです。

「出勤」「休日」について


次は、「出勤」「休日」についてのご紹介です。

「公休日」

これはタクシー業界に限った話ではありませんが、端的に言うと「就業規則に規定されている休日のこと」を指しています。

これは、日勤でも隔日勤務でも、どちらの勤務形態であっても設けられている休みとなります。
(設けられている……というより、設けなければいけない休みである)

「明け番」

これは「隔日勤務」で働いている人に対して使用されるものです。

というのも、隔日勤務で車庫に戻ってきた日のことを「明け番日」というのです。

上記で「隔日勤務は、勤務と休日を1日おきに取る」とお話しましたが、この「休日」のことを「明け番」と呼んでいるのです。

ちなみに、これも上記でお伝えした通りですが、隔日勤務は「明け番」「公休」のどちらも取得する義務があります。

つまり、”1か月の半分ほどが休みとなる”のです。

「出番」

「出番=出勤日」のことです。

“実際にタクシーを運転する日”と言ってもいいでしょう。

日勤の場合は、「出番」「公休」を月ベースでシフト管理します。

隔日勤務の場合は、「出番」「明け番」「公休」を月ベースでシフト管理することとなります。

「公出日」

隔日勤務の場合は、1カ月に12出番(12回の乗務)となり、加えて1回の「公休出勤」が認められています。

これを「公休出勤日(公出日)」などと呼んでいるのです。

「車」について


次は、「車」に関する業界用語のご紹介となります。

「出庫」「帰庫」

そのままの意味ではありますが、以下のようになります。

◆「出庫」:車庫を出る時間のこと
◆「帰庫」:車庫に帰ってくる時間のこと

「出庫」前には、車の点検および点呼を行います。

そして「帰庫」後は、下記の「納金」を行いつつ、「洗車」をして車を綺麗にするのです。

「納金」

「帰庫」した後に乗務員がまず行うことが、この「納金」です。

その名の通り、「その日の稼ぎを会社に納めること」を指しています。

ちなみに、現在では完全自動方式(売上金を機械に入れるだけ)が普及しており作業も簡単に済む事業所がほとんどです。

しかし、古くは運転手がチケットや有料道路料金やカード利用分などを分類して計算する作業があったため、(疲労や眠気の関係上)誤った計上も多く、最終的に数字を合わせるのに時間を要することも多かったそうです。

「運行管理者」

タクシー会社の事務所内にいる人で、以下のような業務を行っています。

◆日々の乗務割を決める
◆車両管理や労働管理を行う
◆安全運転指導や事故対応を行う
◆チケット営業などを行う

その名の通り、「タクシードライバーの運行を管理する立場」のことであり、この立場になるには国家試験の合格が必要となります。

「当番者」と「裏番」

「当番者」とは、その名の通り“自身が運転する車=専用車”のことを指しています。
(これには、他にもさまざまな呼び方がある)

そして、この「当番者」は“2人で1台”というのが原則となっています。

つまり、自分と対になっている乗務員のことを「裏番」と呼ぶのです。

これは、日勤の場合→「昼勤」と「夜勤」隔日勤務の場合→「隔日勤務同士(明け番の時に対となる者が当番者を運転する)」となる(組ませる)ことが一般的です。

その他


最後は、その他……一般の人はほとんど耳にすることがない業界用語のご紹介となります。

「ゴールデンタイム」

タクシー業界は、夜間に割増料金が適用されることとなります。

「ゴールデンタイム」とは、その名の通り「夜間割増の時間帯」のことを指しています。

「ロング客」と「万収」

「ロング客」は、聞いたことがなくても、言葉からその意味合いを受け取れる人も多いかと思います。

これは、その名の通り「長距離移動のお客様」のことを指しています。

そして「万収」は、「メーター料金が5桁になる旅客運送」のことを指しています。

“万収=ロング客”であるため、この2つは時に同じ意味合いで使用されることもあります。

ちなみに、「万収」は深夜帯の方が多いです。

また、この「万収」が出るかでないかで、その時の出番の稼ぎ全体に大きな影響を及ぼす可能性が非常に高いです。

「タクシードライバーは、夜勤の方が稼ぎやすい」と言われる所以は、深夜の割増料金だけでなく、この「万収(ロング客)」の存在が非常に大きいのです。

「川を超える」

これは主に東京地区で利用される言葉となります。

というのも、“東京と隣接県の都県境を越えるときに、一級河川を渡るときが多い”のです。

◆「今晩は川を越えたよ」
◆「最近は川を越えていないなぁ……」

と言った使い方をするのですが、その理由は「川を超える=万収やロング客になる可能性が高いから」です。

要するに、「稼げた」かそうでないかを表す指標の一つということになります。

「JRマーク」と「入構規制」

まず「JRマーク」ですが、JRの駅構内のタクシー乗り場で客待ちをする場合には、“JRが許可したマークのついたクルマ以外は駅前のタクシー乗り場に入ることはできない”という決まりがあります。

そして「入構規制」は、一部の区間(羽田空港やNHK放送センター)などでの客待ち時に、ナンバープレートの末尾の数字により“入構できる日”“入構できない日”が設定されているのですが、これを指すものとなります。

なぜ、上記のような規制が入るのか?

簡単です。

「ロング客や万収のお客様が出やすいため、タクシーが殺到するから」です。

「足きり」

法人タクシーの場合、当然ながら乗務員の売り上げは全額が乗務員のものとなるわけではありません。

基本的には、会社とドライバーの間で五分五分となることが原則ではあるのですが、最近では一定条件以上をクリアすれば乗務員のほうが歩合の良いケースもあります。

逆に、一定額以上の売り上げなかった場合、歩合が悪くなってしまうのことです。

このことを「足きり」と呼んでいます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回ご紹介した内容は“基本編”であり、一般の人でも耳にしたことがある用語もあったのではないかと思います。

タクシー業界では、他にもさまざまな専門(業界)用語が存在します。

次回は、“応用編”として、さらに珍しい業界用語をご紹介していきたいと思います。

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